即PATで使えるネット銀行と都市銀行の違い

手数料や金利などを考えるともっとお得なサービスを提供してる銀行もあるかと思いますが、ここでは即PATで利用できる都市銀行の『三井住友銀行(SMBCダイレクト)』『三菱東京UFJ銀行』と、ネット銀行である『住信SBIネット銀行』『ジャパンネット銀行』『楽天銀行』の5つの銀行を比較していきます。

ネット銀行のほうが振込手数料が安い

ネット銀行のメリットとして真っ先に挙げられるのが、都市銀行に比べて振込手数料が安いことです。これは一般的な銀行と違い店舗がなく建物の維持費や人件費などが掛からないため、コスト削減された分が手数料や金利のほうに回って利用者に還元されているからです。利用者からすると嬉しいサービスですね。


 
同銀行宛 他銀行宛
3万円未満 3万円以上 3万円未満 3万円以上
住信SBIネット銀行 無料 月3回まで無料(※1 楽天銀行を除く)
4回目以降150円/回
ジャパンネット銀行 52円 168円 262円
楽天銀行 無料 160円
※2 条件により最大月7回まで無料
250円
※2 条件により最大月7回まで無料
三井住友
銀行
ATM(現金) 210円 420円 420円 630円
ATM(カード) 無料 210円 420円
インターネット 無料 210円 420円
三菱東京
FUJ銀行
ATM(現金) 105円
315円 420円 630円
ATM(カード) 無料 262円 420円
インターネット 無料 210円 315円

※1 楽天銀行宛の振込手数料は1回目から150円/回となる。
※2 ハッピープログラムにエントリーし、その会員ステージに応じてATM手数料の無料回数が変わる。

上記の振込手数料比較表をみてみると、同銀行宛はネット銀行はジャパンネット銀行以外は無料、都市銀行もカード振込かインターネット振込なら無料でできます。
しかし他銀行宛の振込になると、住信SBIネット銀行は、回数制限はありますが他銀行宛振込みも振込金額に関係なく無料、ジャパンネット銀行と楽天銀行は手数料は掛かりますが、都市銀行のATMカード振込に比べると約100円、インターネット振込で比べても50円ほど安くなります。

振込手数料がお得なのは住信SBIネット銀行

ネット銀行は預金金利が高い

ネット銀行がオススメの理由のもう一つは、預金金利が高いことです。

(2013/11/25調べ) 普通預金
定期預金金利
100万円未満の場合
1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1年 2年 3年 5年 10年
住信SBIネット銀行 0.020% 0.040% 0.070% 0.100% 0.120% 0.140% 0.170% 0.210% -
ジャパンネット銀行 0.030% 0.075% 0.080% 0.095% 0.100% 0.101% 0.102% 0.155% 0.410%
楽天銀行 0.020% 0.060% 0.080% 0.100% 0.140% 0.170% 0.190% 0.220% -
三井住友銀行 0.020% 0.025% 0.025% 0.025% 0.025% 0.030% 0.030% 0.030% 0.100%
三菱東京UFJ銀行 0.020% 0.025% 0.025% 0.025% 0.025% 0.030% 0.030% 0.030% 0.100%

上記の表をみると、普通預金はジャパンネット銀行のほうがやや高く、他のネット銀行と都市銀行に差異はありません。
しかし定期預金になると大きく変わってきます。
都市銀行は10年定期預金で0.100%に対して、楽天銀行は1年定期預金で0.140%、5年定期預金で0.220%と金利差が大きく開いているのがわかります。2013年11月25日現在では、3ヶ月以内の短期預金はジャパンネット銀行、中期預金なら住信SBIネット銀行、長期預金は楽天銀行となっています。ネット銀行の定期預金金利は変動しやすいので、まめにチェックしておきましょう。

定期預金の金利がお得なのは総合的にみて楽天銀行

ATMの利用手数料

銀行にお金を預けたり引き出したりする場合には多くの人がATMを利用すると思いますが、ネット銀行は都市銀行のように店舗なないのと同時に専用のATMがありません。
このためお金を預けたり引き出す場合には、コンビニやゆうちょ銀行に設置してあるATMを利用します。ほぼ365日24時間の利用が可能で、手数料もほとんど掛かりません。

預け入れ・引き出しを行う場合、三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行の専用ATMを利用すると、平日は8:45~18:00は無料、それ以外の時間帯は105円、土日祝日は終始105円と、時間帯や曜日で手数料が掛かってきます。
ネット銀行の場合、時間帯に関係なく所定の操作回数を超えた場合や、3万円未満の金額を扱った場合に限り手数料が掛かるようになっていますので、夜中や土日祝日にATMを利用する機会が多い人にはネット銀行のほうがお得になります。

大きな違いとして、ネット銀行はキャッシュカードでATM振込ができません。ネット銀行で振込をする場合はそれぞれのWEBサイトにログインし取引する必要があります。
ジャパンネット銀行に限り、三井住友銀行のATM、@BANKのATMにてキャッシュカードでの振込が可能ですが、提携ATM出金手数料157円+三井住友銀行の振込手数料が掛かります。

ちなみに残高照会は都市銀行・ネット銀行ともに時間帯に関係なく無料となっています。

三井住友銀行 入出金手数料
  0:00~ 8:45~18:00 ~24:00
三井住友銀行
@BANK
平日 105円 無料 105円
土日祝 105円
コンビニATM
(イーネット)
平日 210円 105円 210円
土日祝 210円
三菱東京UFJ銀行 入出金手数料
  0:00~ 8:45~18:00 ~24:00
三菱東京UFJ銀行ATM 平日 105円 無料 105円
土日祝 105円
コンビニATM
(セブン銀行・ローソンATM・イーネット)
平日 105円 無料 105円
土日祝 105円

※「メインバンク プラス」ホワイトステージ以上は終始無料

住信SBIネット銀行 入出金手数料
  セブン銀行 ゆうちょ銀行 イーネットATM ローソンATM ビューアルッテ
0:00~24:00 0:00~24:00 各ATMの営業時間内年中無休
預入 0円 0円 0円 0円 取扱いなし
引出 0円 合計で月5回まで無料
6回目からは 1回 105 円(税込)
0円
残高照会 0円
ジャパンネット銀行 入出金手数料
  三井住友銀行 @BANK セブン銀行 E-net ゆうちょ銀行
0:00~24:00
預入 当月初回
入金額に
かかわらず
0円(月間無料回数を適用)
2回目以降
3万円未満 157円 315円
3万円以上 0円
引出 当月初回
出金額に
かかわらず
0円(月間無料回数を適用)
2回目以降
3万円未満 157円 315円
3万円以上 0円
楽天銀行 入出金手数料
  セブン銀行
イオン銀行 イーネットATM ローソンATM ゆうちょ銀行
0:00~24:00 0:05~23:45
預入 3万円未満 210円 262円
3万円以上 0円
引出 210円 262円
残高照会 0円

3万円以上の入出金ならジャパンネット銀行 小額の入出金が多い場合は住信SBIネット銀行

口座開設の手続きが簡単

 以前は1銀行に複数の口座を開設することができましたが、近年問題になっている「架空口座」、「休眠口座」、「振り込め詐欺」などの対策のため、現在は開設できるのは原則1人1銀行につき1口座となっているようです。新規で作る際も、自宅近辺か職場近辺の店舗以外では以前に比べて審査が厳しく、都市銀行で開設することが難しくなっています。また、都市銀行で開設した場合は店頭まで出向いて手続きを行った後、約1週間程度でキャッシュカード等が届いてそこで利用開始となります。郵送で申し込んだ場合はもっと長く開設まで3~4週間かかる場合があります。
ネット銀行の場合は、店頭に出向かずとも24時間WEB上で申込みができ、手続きから開設まで最短1週間という手軽さがあります。

 やはり店舗がない銀行との取引は不安…という方には三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行のような都市銀行がオススメです。銀行員と直にやりとりできますし、サービスも豊富、また社会的信用が大きいなどのメリットがあります。
三井住友銀行の場合は、『SMBCダイレクト』というインターネットバンキングが使う必要がでてきますので、インターネットの操作が苦手な人は、三菱東京UFJ銀行がオススメです。三菱東京UFJ銀行の場合は、『三菱東京UFJダイレクト』というインターネットバンキングがありますが、もし入っていない場合でも即PAT会員にはなれます。※ 即PAT登録は法人・個人事業主の口座ではできません。

総合評価

全体的なバランスをみると、振込・ATM利用手数料がほとんど無料、金利もそこそこ高く、資産運用、保険、ローン、公営競技などのサービスも他の銀行と大差ない住信SBIネット銀行が一番オススメです。
ただ、2013年9月1日現在の住信SBIネット銀行は楽天銀行宛の振込のみ無料にならないので少し相性が悪いです。なので楽天銀行宛の取引が多い場合や楽天関連サービスの利用が多い場合は楽天銀行を開設するのが良いです。個人的には1人1銀行に1口座を持てるので、両銀行を開設してその都度使い分けるのが一番良い方法だと思います。
ネット銀行でも都市銀行でもそれぞれ自分に合う使い方がありますので、大いに活用していきましょう。